2003/10/24
「一緒にすもう」とプロポーズを受けた肥えた女性が切れて、相手男性を殺害した事件に無罪判決が下りました。北条です。
【教師シリーズ(5)】 11:45事件
おまえさんかい、あの事件ことを聞きたいというのは。
本当はあまり思い出したくないんじゃがのう。
いや、年をとってボケてもあのことは忘れんわい、かっかっか。
わしの脳細胞がいきとる間に、伝えておかなければならんかのう。
あの悲劇は二度と繰り返してはならん、二度と……
ちょっとまっておれ、今、記憶を呼び戻すから。
- - - - -
中学のとき、社会科をS先生に教わっていました。
背広を着ていても、風采の上がらない雰囲気が漂ってくるような先生でした。
そして黒板を埋めていく文字は、『アラビア語?』と思うほど見にくい文字。
でも、授業の少ない先生っていうのは、書道も教えるというのが我が校のきまりでした。
だから、授業の少なかったらしい社会科の先生が借り出されていました。
S先生だけでなく、他の先生もタイ語とかマヤ文字とかの書道だったという噂です。
そんなS先生だったのですが、人気者でした。
いわゆる楽しい先生だったのです。言うことやること、体験談とか。
あと忘れ物チェックをしないというのは内申書ブームの世界では重要なことでした。
「は~い、結構です」
これは教科書を読ませたときの、超有名なセリフでした。
一瞬のうちに物まね大臣の私は18番に指定しました。
すぐ怒るむかつく教師が多い中、いい人だと思っていました。
と ・ こ ・ ろ ・が ……
そう思っていたのは、男、男子、♂だけだったのです。
S先生の得意ネタに「しもねた」がありました。
コーヒー豆の図とか、地図帳とかにあったりするじゃないですか。
「ここが産地だよ」って。「 ◎ 」が長細くなったようなマーク。
そしたらS先生、突然黒板に描かれたコーヒー豆(◎)に縦線をいれるじゃないですか。
<再現ビデオ:18禁>
◎|
当然、男子諸君は大喚起の渦。女性陣はあそこを濡らして大興奮悲鳴の渦。
しかし、こういったS先生のユーモアは婦女子に解されることなく、悲劇の幕開けとなるだけだった。
そんな女の子の気持ちを分からない私はまだまだ修行が足りなかったのだと思います。
そして……
「は~い、結構です」
いつもののんびりとしたS先生の声。それは、いつものおだやかな授業にしか見えなかった。
まさか部屋中を金庫室の赤外線のごとく緊張が張り巡らされているとは気付く由もなかった。
ビデオの鑑賞中だった。昭和初期の戦争直前の日本の動向。治安維持法がどうのこうのという内容。
11時40分。私には12時15分の給食のことしか頭にない。
S先生は教室の後ろでビデオを見入っている。
11時44分。10秒……30秒……40秒……黒板の上に掲げられた掛時計の秒針も重たそうに時を刻む。
50秒……55秒……59秒……
11時45分!(ポーン)
ガシャーン
????????????????????????????
突然の大音量でふさがれつつあった意識がびっくりして、口から大腸が飛び出すかと思ったよ。
なんかペンケース(いわゆるカンペン・鉄製)が次々と落下! ついに東海大地震か!
思わず机の下にもぐろうかと思った。でもよく見ると落ちてるカンペンは女の子のだけ。
それも一瞬の出来事で、あとは何事もなかったかのようにビデオが流れている。
あの穏やかだったS先生が狼狽とも怒りともとれるようにビデオを消し、怒鳴っていた。
そこでやっとクラスの女の子全員がレジスタンスとなり、授業妨害に出たことに気がついた。
いつの間にか11時45分にいっせいにカンペンを落とすことに決めていたみたい。
これも潔癖のクラス委員長(現在は美人)の指示したものだったとは思いもよらなかったです。
やはりシモネタ爆発先生はクラス委員長(現在は美人)には耐えられなかったのだと。
他の女の子も同じように思っており、そのクラス委員長(現在は美人)に従ったのだ。
そういうの好きそうなんだけどな、今の子って。
でも大学祭で裸出したお笑い芸人が女の子の怒りに触れて捕まったっけ。
女の子の気持ちはよくわからんですよ。
そしてこの事件は、ちょうどそのころ習っていた大正~昭和の歴史からパクって、
11:45事件
と、名づけられ(もちろん命名は私)、後世に語り継がれたかどうかは知らないけど、
少なくとも、その1年間はこのネタでごはん3杯は軽くいける感じでした。
もちろん女の子たちは担任K先生に、軽く(女の子には甘い)怒られたようでした。
しかし、残念ながら悲劇はここでは終わらなかったわけです。
だからといって、女の子に人気が出始めるというようなことがある訳ないのです。
これは他の学年での話なのですが。やはりそこでも女の子には嫌われたようです。
そして女の子グループが打って出た行動は……
「結婚チャンスカードに勝手に登録して、強制お見合い!」
考えてみてくださいよ。家にいきなり「あなたのお相手が見つかりました」って手紙来るんですよ。
先生の住所とかって、名簿とかに載るじゃないですか。簡単にかけます。
Sという名字が別に珍しいものでもなかったので、印鑑も同じやつがいれば簡単に登録可能です。
で、いきなり「お見合い相手が見つかりました。お見合いしてください」ですよ。
もう怒り心頭、大きなお世話。S先生もここまでされるようなことしたっけなとか泣いていたと思います。
ほんと、その心中を察すると、気の毒で居たたまれなくなります。S先生……
そのお見合い相手と結婚されました
- - - - -
なんじゃそりゃ! よかったじゃねえか!(カンペンを叩きつけながら)
【教師シリーズ(5)】 11:45事件
おまえさんかい、あの事件ことを聞きたいというのは。
本当はあまり思い出したくないんじゃがのう。
いや、年をとってボケてもあのことは忘れんわい、かっかっか。
わしの脳細胞がいきとる間に、伝えておかなければならんかのう。
あの悲劇は二度と繰り返してはならん、二度と……
ちょっとまっておれ、今、記憶を呼び戻すから。
- - - - -
中学のとき、社会科をS先生に教わっていました。
背広を着ていても、風采の上がらない雰囲気が漂ってくるような先生でした。
そして黒板を埋めていく文字は、『アラビア語?』と思うほど見にくい文字。
でも、授業の少ない先生っていうのは、書道も教えるというのが我が校のきまりでした。
だから、授業の少なかったらしい社会科の先生が借り出されていました。
S先生だけでなく、他の先生もタイ語とかマヤ文字とかの書道だったという噂です。
そんなS先生だったのですが、人気者でした。
いわゆる楽しい先生だったのです。言うことやること、体験談とか。
あと忘れ物チェックをしないというのは内申書ブームの世界では重要なことでした。
「は~い、結構です」
これは教科書を読ませたときの、超有名なセリフでした。
一瞬のうちに物まね大臣の私は18番に指定しました。
すぐ怒るむかつく教師が多い中、いい人だと思っていました。
と ・ こ ・ ろ ・が ……
そう思っていたのは、男、男子、♂だけだったのです。
S先生の得意ネタに「しもねた」がありました。
コーヒー豆の図とか、地図帳とかにあったりするじゃないですか。
「ここが産地だよ」って。「 ◎ 」が長細くなったようなマーク。
そしたらS先生、突然黒板に描かれたコーヒー豆(◎)に縦線をいれるじゃないですか。
<再現ビデオ:18禁>
◎|
当然、男子諸君は大喚起の渦。女性陣は
しかし、こういったS先生のユーモアは婦女子に解されることなく、悲劇の幕開けとなるだけだった。
そんな女の子の気持ちを分からない私はまだまだ修行が足りなかったのだと思います。
そして……
「は~い、結構です」
いつもののんびりとしたS先生の声。それは、いつものおだやかな授業にしか見えなかった。
まさか部屋中を金庫室の赤外線のごとく緊張が張り巡らされているとは気付く由もなかった。
ビデオの鑑賞中だった。昭和初期の戦争直前の日本の動向。治安維持法がどうのこうのという内容。
11時40分。私には12時15分の給食のことしか頭にない。
S先生は教室の後ろでビデオを見入っている。
11時44分。10秒……30秒……40秒……黒板の上に掲げられた掛時計の秒針も重たそうに時を刻む。
50秒……55秒……59秒……
11時45分!(ポーン)
ガシャーン
????????????????????????????
突然の大音量でふさがれつつあった意識がびっくりして、口から大腸が飛び出すかと思ったよ。
なんかペンケース(いわゆるカンペン・鉄製)が次々と落下! ついに東海大地震か!
思わず机の下にもぐろうかと思った。でもよく見ると落ちてるカンペンは女の子のだけ。
それも一瞬の出来事で、あとは何事もなかったかのようにビデオが流れている。
あの穏やかだったS先生が狼狽とも怒りともとれるようにビデオを消し、怒鳴っていた。
そこでやっとクラスの女の子全員がレジスタンスとなり、授業妨害に出たことに気がついた。
いつの間にか11時45分にいっせいにカンペンを落とすことに決めていたみたい。
これも潔癖のクラス委員長(現在は美人)の指示したものだったとは思いもよらなかったです。
やはりシモネタ爆発先生はクラス委員長(現在は美人)には耐えられなかったのだと。
他の女の子も同じように思っており、そのクラス委員長(現在は美人)に従ったのだ。
そういうの好きそうなんだけどな、今の子って。
でも大学祭で裸出したお笑い芸人が女の子の怒りに触れて捕まったっけ。
女の子の気持ちはよくわからんですよ。
そしてこの事件は、ちょうどそのころ習っていた大正~昭和の歴史からパクって、
11:45事件
と、名づけられ(もちろん命名は私)、後世に語り継がれたかどうかは知らないけど、
少なくとも、その1年間はこのネタでごはん3杯は軽くいける感じでした。
もちろん女の子たちは担任K先生に、軽く(女の子には甘い)怒られたようでした。
しかし、残念ながら悲劇はここでは終わらなかったわけです。
だからといって、女の子に人気が出始めるというようなことがある訳ないのです。
これは他の学年での話なのですが。やはりそこでも女の子には嫌われたようです。
そして女の子グループが打って出た行動は……
「結婚チャンスカードに勝手に登録して、強制お見合い!」
考えてみてくださいよ。家にいきなり「あなたのお相手が見つかりました」って手紙来るんですよ。
先生の住所とかって、名簿とかに載るじゃないですか。簡単にかけます。
Sという名字が別に珍しいものでもなかったので、印鑑も同じやつがいれば簡単に登録可能です。
で、いきなり「お見合い相手が見つかりました。お見合いしてください」ですよ。
もう怒り心頭、大きなお世話。S先生もここまでされるようなことしたっけなとか泣いていたと思います。
ほんと、その心中を察すると、気の毒で居たたまれなくなります。S先生……
そのお見合い相手と結婚されました
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なんじゃそりゃ! よかったじゃねえか!(カンペンを叩きつけながら)











