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【教師シリーズ(7)】 ガキ大将S教諭
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2004/01/31
久々に教師シリーズである。今回は中学校のときの技術教師S先生もといSだ。
まあ、こいつはとんでもない食わせモンでして、当時の甘々教育制度でこそ生きられたが、
今のPTAの力をもってすれば、あっさりハバロフスク小学校に飛ばされてもおかしくないだろう。
はっきりいってジャイアンよりたちが悪いんです。何かあるとすぐ暴力に訴える。
いつバットを持ってきて「殴り具合をためさせろ」といってもおかしくないくらいだ。
私もちょっとチャイムが鳴ってから席を立っていただけで、超激怒。怪物君以上に大噴火。
抵抗する私を、生徒2、3人呼んで、四方取り押さえてデコピンをされた。それもまだいい方だ。
なんかガキ大将みたいなやつだった。やることなすこと子供。
授業中も気を引くためにすぐジャンプやらサンデーの漫画の話しかしない。
子供は楽しいのだが、よく考えると、電車通勤でもないのに毎週何冊も漫画雑誌を買う大人は気持ち悪い。
一人暮らしなのに、家に帰って、毎日くつくつと笑っているのだ。アホか!
で、すぐやるネタが生徒の身体的特徴をバカにして爆笑すること。
やっぱりこいつはハバロフスク中学校エロマンガ島分校に飛ばすべきだったと思う。
そして事件は起こった。
私の友人Kが授業中寝ていたのである。
それを目ざとく見つけたSは機嫌が悪かったらしく、つかつかと歩み寄り、机を激しく蹴飛ばした。
飛び起きるKに向かい「寝るなら出てけ!」と大噴火キラウェア。
そしてそれに従いKが教室を出て行こうとしたとき背後から「待て、どこへ行く!」
いや、お前が出てけ言うたやん。結局出て行かれて後で困るのは先生だから止めたんですな。
と思っていたら、肩をむんずとつかんで、Kを床に叩きつけたんです。
勢いあまって、机の鉄パイプに頭をぶつけもんどりを打つK。机は倒れ、床を転げ回るK。これは一大事だ。
私は思った。(あちゃ〜、やり過ぎちゃったね。Sどうする気だ。謝るのか?)
と・こ・ろ・が……
「芝居はせんでええ!」
どんな芝居やねん!
どんなスタントマンでもゴキっと音がなるほど鉄パイプで殴られたりはしないと思う。
あれが芝居だったらアカデミー賞最有力候補だろう。渡辺謙なんて目じゃない、スネオなんて目じゃない名演技だ。
しかし当時は「厳しくしてください」みたいな江戸時代並みの風潮があったから、表沙汰にもならなかった。
と、まあこんな暴力バカが今もどこかでガキ大将をやっていないことを願うばかりだ。
そんなこんなで卒業になったわけです。やれ、卒業証書だの辞世の句だのとつまらなく進行していくわけです。
さあ、最後の退場です。ここは担任を先頭にしてクラスごとに退場です。
そこでみんなは見た。驚くべき姿を……
あのSが泣いていた。目を赤くして泣いていた。鬼の目にも涙というやつだ。
我々は思った。厳しくしてくれたのは、やさしさの裏返しだったんだ。S先生、ぼく間違ってたよ。
ぼく達はみんな心の中で、Sに語りかけていた。
芝居はせんでええ!
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