四万十川警部 特急白鹿殺人事件

<知らない人のために登場人物
四万十川警部:警視庁捜査一課の警部。時刻表のアリバイ破りの第一人者
鶴井警部補:四万十川警部の部下。通称「鶴さん」。アリバイ破りをサポート。
西木巡査:裏方で、犯人ではない登場人物のアリバイを確固たるものにする係。通称「レオ」

鶴「警部、事件です!」

四「鶴さん! 君は高島政伸か?」

鶴「いや、そうではないですけど。緊急連絡聞こえませんでしたか?」

四「ああ、夢中だったからな。鶴さん、これ終わったらすぐ出動だ!」

鶴「スペランカーやりながら言っても説得力ありません」

四「このコウモリがうっとくしくていかんよ。ああ、やられた……で、どんな事件なんだ」

鶴「立ち直り早いですね。ゲームソフト会社エクレアの社長が、何者かに刃物のようなもので首を絞められていました」

四「むむ、変な犯行だな」

鶴「ええ、血文字で犯人は山本というダイイングメッセージが書かれていました」

四「じゃあ犯人は山本なんだろ」

鶴「そんな単純なんですかね。それより現場に行ってみましょう」

(ぷあぁぁぁぁぁん)

鶴「警部、現場はすぐそこですよ。なぜ新幹線に乗っているんですか?」

四「それを早く言えよ。どうも我々はすぐ電車に乗りたがる癖があるようだ」

(犯行現場)

四「これは、ひどいありさまだ。血だらけじゃないか」

鶴「警部、これは犯人の遺留品でしょうか。夜のお菓子うなぎパイが置いてあります」

四「ああ、それはさっき私が買ったものだ。妻の好物なのでな」

鶴「紛らわしいものを置かないでください」

四「鶴さん、これは愛人である秘書が専務と企んだ犯行じゃないのか」

鶴「展開早っ!」

四「専務の名前がきっと山本なんだよ」

鶴「警部、なんで新聞読みながら推測してるんですか?」

四「新聞の情報は完璧なんだよ。よし山本を逮捕するぞ」

鶴「しかし西木の話では、専務の山本にはその時間、特急白鹿に乗っていたという鉄壁のアリバイがあります」

四「何だ西木の出番は今回それだけか?」

鶴「ええ、今日は非番で……」

四「異文化交流中なんだな」

鶴「……」

四「むむ、これがアリバイの写真か!」

鶴「ええ、搭乗しているのが秘書と専務です」

四「それより電車の上に乗っている少年は何者かね?」

鶴「何やら危ない奴で、ナイフをびゅんびゅん投げていたので、現行犯逮捕で捕まえました。捕鯨団体と争っていました」

四「この専務は明らかに悪人顔だね」

鶴「秘書もHELL(地獄)とか叫んでいますし、怪しさの三冠王です」

四「む、ちょっと待て!」

鶴「ど、どうかしましたか」

四「この少年の仲間はあと4人いるみたいだぞ!」

鶴「えっ、そうなんですか。あっ、これは気がつかなかった」

四「すぐに県警に連絡だ!」

鶴「エクレア事件はどうしますか?」

四「もういいよ、この二人が犯人だから任意同行して吐かせなさい」

鶴「しかし、証拠は?」

四「証拠はこれだよ」




鶴「こ、これなら充分な証拠です。すぐに逮捕状の請求までいけますよ」

四「この少年の仲間を探すことを優先しよう」

鶴「警部もチャレンジャーですね」

四「……鶴さん、知っていたのか……」

鶴「えっ、何がですか? あっ!」

(ビュッ! グサッ! ガタンガタン、ガタンガタン……)

四「またつまらぬものを投げてしまった……」
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